「GODZILLA 怪獣惑星」映画批評ネタバレないけど厳しいかも。




 僕も好きものでしてね、見てきました。アニメ版ゴジラ。
僕もそうですが、多分みなさんも様々な映画の予告を見ていて思うことあると思います。それは、
「すばらしい予告編は内容がひどい」
というものです。

さて、今回のアニメゴジラ。
予告編はどうでしたでしょうか、僕は少なからず心惹かれました。
アニメで心惹かれるのは正直珍しいのです。そして、シン・ゴジラも面白かったし、まんまと策略に乗っかりました。

見ました。

酷評です。特に僕はSFに関しては目がないので余計にそうなるのでしょうが。久々の本格SF、そして日本のお家芸と言える題材。

初っ端からかなりの無茶設定です。
この無茶設定、ちゃんと回収路線あるんでしょうね、と凄みたくなります。大体いきなりあんな設定を持ち出すのは無理があります。僕なら見ている側を最初に混乱させるようなことはしない。
大事なところ省略しすぎ。

話の展開を持っていきたいのがわかるけど、最初から独りよがりの設定ぶっちぎりで、

「は?、え?、どういうこと??、どうしてこうなった??」

と混乱しているうちに最初からどんどん展開が進んでいきます。

SFとして設定はとても大事です。それは基盤でもあります、が、どうも最近のSFは設定を重要視しすぎて、大事な話の基軸というものをおろそかにしがちです。
緻密な世界観、緻密な設定、計算された謎、神話や伝説から引用して現代に絡めた設定、話は…一体それらを使って何を言いたいの?、というものが多いのです。

道具は美しく、すばらしい一流品。

しかしそれを使う側は、コレクションすることばかりでそれでなにができるか全くわかっていない状態です。
まさに、これがそれ。

わかったわかった、世界観、設定はすばらしい。
だけど、話の流れや読み手への配慮は?

ナゾナゾを出しておいて、答えを絶対に教えないくらいひどい。

ああ、この流れ、最近のスタートレックの映画にあったなぁ
ああ、これってゲームからの引用っていうか、ほとんどゲームじゃん
ああ、 エヴァでみたことあるわ、これ

そして、非常に青臭い。
全体的にネットスラングでいう、中二病臭い。
青臭さに関しては、ちょっと青春の域を出ていて、それって、ちっともかっこよくないし、兵法もなにもないし(もっともそれらしきことを表現していましたが、ここではっきり言っておきますが、この映画でのその言葉の解釈は全くの間違いです。よく歴史を調べたほうがよろしいかと思います)、こんな無茶苦茶な話あるかいな、ってものです。

 好き勝手な酷評ですが、ゴジラの体の仕組みについては関心しました。
が、あれだけのエネルギー量の説明は全然です。

あと、やたら戦闘シーンを描きたいのはわかるのですが。
それまでの布石がなさすぎ、いきなり場面に放り込み過ぎだし、ゲーム画面かよって話。

力作なのはわかりますし、若い力を注いだのはわかりますけど、駿馬をうまく乗りこなせていない騎手がちらほら見えます。

ちなみにこれは先入観なしで見た感想です。
どれくらい先入観がないか、というと、二部作になっていることすら知らなかったまったくのド素人です。

なんだ、そんなやつが批評するなよ

って思いますでしょ。
でもね、大半がそうだと思うんですよ、ゴジラのアニメ、ふーん、面白そうだから見に行こうって程度です。
もし前提条件調べておいてね、いわゆる理解のあるマニアックな、またはそれに近い状態な人でよろしく、というならば、その旨告知しておくべきでしょう。

名誉を守るために言うならば、面白かったですよ、すごくとっつきにくい始まりでしょうが。

ただ、

 「作戦だ」

といいながら、作戦じゃないしそれ!!、とかなるかもしれません。


ただ、すごく頑張ったんだろうな、ってわかります。

観る人置き去りにしていなければ、いい映画だったのに。
そんな感想です。