台風19号の被害に寄せて。




台風19号で被害に遭われた方、また亡くなられた方にお見舞いと哀悼の意を表します。

今回の台風でも多くの人的、物的被害がでました。また降雨量も考えられない量の地域もあり、残念ながらそこでも被害が出てしまいました。

今回の台風でもそうなのですが、人は危機的状況になるとその人の本質が現れるようです。特に今回は東京方面の人の人柄が良くあぶり出されたのではないか、と考えます。

批判の意図も、議論の意図もありません。
ただ、僕はそう思ったよ、という話であり、単なる個人的な戯れ言と捉えて頂ければ幸いです。

【政府は何もしてくれない】
この場合の政府とは、永田町や霞ヶ関のことです。
いや、まったく何もしていないとは思いません。ですが、その仕事の大半は自分たちの為だけではないか、と思う節があります。その点、防災三役で実際に現地などで救助作業をされている方々には頭が上がらない思いです。
政府の危機管理室の立ち上げが遅い、という話がSNS上であり、擁護する人は法律上何の問題も無い、そうやって法律に書かれているからその通りしただけです、という意見が目立ちました。僕もそう思うところがありますが、その法律に問題はないのでしょうか。立法府は今回の災害に対して本当に災害救助に関する法律が問題が無いかどうか、即刻確認をするべきでしょう。そして、改めるところは改めなければならないと思います。

今回の台風は国難です。
各地方自治体クラスの対応では対処できないのは火を見るよりも明らかです。
なのに、なんかいつも色々な干渉をしてくる官邸が、今回はだんまりなんて、なんというか、

「えらく都合の良い振る舞い」

に見えしまいます。
まあこんなことを書くと、非常大権の時に真っ先に煽動の罪とかで処刑されそうですが…。

今回は、「国民が31人以上亡くなっている事態」です。事故ならば動くけど、災害だと知らん顔、法律で決まっているから…。なんとなく解せない感覚はあります。

防災担当大臣、貴方はどこで何をしていたのですが。
首相、非常事態のときはちっとも姿が見えませんでしたが、官邸は快適でしたか?

【救助中、女性落下で死亡】
ご家族の皆さんには心よりお悔やみ申し上げます。亡くなった方にはご冥福をお祈りいたします。
フックをかけてなかった、というで、お疲れの中、非常事態の中、 大変な中、救助に携わった人たちには、本当に気の毒だと思います。しかし、個々は人の命、重大な事故には違いないので、泣いて馬謖を斬る、ことは必要かもしれません。この事故の経験を全国の、いや、世界中のレスキューに活かして欲しいと切に願います。
そして、寛大な処分をお願い申し上げたいと思います。

【ダムについて】
これはSNSでちょっとした炎上案件になりましたが、僕が言いたかったのは、
「ダムには治水機能はあるが、本当に洪水を防ぐ機能があるのか」
「ダムの中には、ニューディール政策のように景気対策で不必要な物は建てられていないのか」
「ダムは自然と人を保護するのか」
このあたりの話をしたかったのです、ダムは不要と言いたいのではなくて、きちんと機能的な意義を見直してみるのは良い機会ではないかと言う話でしたが、リプをつけた政治家の方に対しての批判的な方々が、
「政治的な考えを持って批判をしてきた」
ということに驚きました。
私はあの方を支持しているわけでもなく、たまたま考えに同調するところがあり、言うこと全てに賛成ではないのです。
「ダムがなかったら洪水するのがわかりませんか」
という質問が飛んできましたが、わかりますけど、今回の洪水を見て、なんか思う事はありますか、と聞いてみたいです。
ダムは必要ですが、考え方、見方を変えた方が良いと思うのです。
「ダムは洪水を防ぐことは出来ないが、時間稼ぎにはなる」
という話がありましたが、大いに賛成です。
そして、僕が暮らしている地域にはダムが結構あり、非常に身近な存在です。おそらく、そこら辺の都市部の人よりも実際に肌身に感じていることでしょう。
川と友に暮らしてきた地域に住んでいるのです。ダムが出来て、明らかに自然が変わったと感じる、ということは付け加えておきたい物です。
あと、若い建築学科の方ですか、ゲーマーだかなんだか知りませんが。
今時の若い人たちは、随分と人と接することになれていないというか、知らないというか、教わっていないのですね。
若いときに、礼儀礼節は武器です。
きちんとする、ということは、見知らぬ人や他人との関係を築くのに非常に役に立ちます。ですが、むしろ逆方向ばかりですね。
門に口と書いて、問う。
門に耳と書いて、聞く。
聞くことはとても大事です。
自分の意見ばかり傾倒していくのではなく、反対の意見も聞いてみる事も必要です。
僕は今回、ダムの賛成派、反対派の意見を聞き、調べてみました。実に興味深い。そして、今回各地で起きた水害を見て考えたいと思います。賛成反対ではなく、同じように感じるところもあれば、そうでないこともある、それぞれにそれぞれであると思います。
そういう考えも必要じゃないかと思いました。
はっきり言いますが、どっちもどっちで認めるところは認めなければ、単なる子供のケンカです。
あいつが嫌い、こいつが嫌いで、程度の低い話にしかなりません。
議論とは、お互いを認め合ってこそのことだと思います。

【#台風なのに出社させる会社】
このタグは本当に思うことかありました。
まず、安全配慮義務違反に相当するものが多すぎます。バイトや社員をなんだと思っているのか、と思いますね。
管理職の人たちは、よく考えて社員に命令出した方が良いと思います。
たしかに非常時、出勤が必要な役職もあります。
ですが、そうではない職位の方々もいるわけで、安全配慮を無視して俺の言うことを聞け、とか、時代が違います。
何考えているのか。
労基はこういった労働環境を大いに取り締まりしてほしいものです。
あと、日本が没落していった理由の一つがこれですね。僕は日本の労働者は世界一の労働者だと思います、ですが、経団連を始め、今回の日本の経営者の大半の方々…。素晴らしい労働者を持っているのに、生かし切れていないのは、経営者の責任だと思います。
経営の責任は経営者だと言うことをお忘れ無く。
あと、契約したから何してもよい、というわけではなく、民法を読んでみてください。そもそも違法な契約は無効なのです。
社員なんだから、なにしてもいいなんて、地獄が怖くないのかと思いますね。

あと、これに絡んだ話ですが。
とある官僚の奥様とらしき方の意見を拝見いたしました。まあざっくりうろ覚えなのでなんともですが、趣旨はこんな感じです。

「自分の夫は官僚だが、出勤している。いくら防災のためとは言え、これはない。夫が危険だ、酷い職場だ」

という感じだったでしょうか。
防災担当、ましてや何らかの形で防災関係者だったら、やっぱり出勤必要でしょう。確かにレベル様々ですが、一大事ですよ。
官僚さんはどうか知りませんが、公官庁の下請けのしている一般の人たちだって、防災関係者ならば出勤しています。そのための役職なのですから。災害なのに役がないのに出勤は困りますが、いざと言うときの役職ならばいざと言うときは相応だと思います。

危険なことや手間のかかることは、下請けや委託に。
という感じみたいでしたが、下請けだって委託だって人間なのです。同じように家族や生活があるのに、「官僚なのに」っていうのは、ちょっとおかしかないか、と思いますね。
そういった、
「自分たちは特別な階位に属している」
見たいな選民思想が良くないって言っているのに、どうも貴族階級の方々は
「自分たちは不憫だ、もっと恵まれてもいい、もっと良くしてもらってもいい」
みたいな感じで、
「権限は振るうけど、私たち不憫だからもっときちんとやってよ」
みたいな感じ、どうもこれも日本没落の一大要素な気がします。

書いていて、悲しくなってきました。

あと、もっとも思う事の中に、

【東京だけが日本の国土なの?】
東京の人が悪い、と思いませんが、報道酷いですね。
都心が過ぎたら、テレビはバラエティやらスポーツやらですか。
話題がなくなったら被害をようやく出しましたけど。

報道は社会の公器。

ふむ、公器とは視聴率の受け皿、スポンサー様の利益還元のためのものなのですねぇ…。
感心しません。


【自然への畏敬の念がまったくない】
神道、また昔ながらのアミニズムなどに触れていると、自然の力の前では人間などなんでもないのです。そうでありながら、人間では到底真似できない恵みを惜しみなく与えてくれる、本当に素晴らしい存在だと手を合わせるのですが、今の方々には、そういう考え方は「時代遅れ」「アホらし」とかそういう感覚なのでしょうか。喉元過ぎたら浮かれているのは、都会も田舎も同じですが、無事だったら無事で遊びましょ、ではなくて、困っている人のために何が出来るかとか、自然には恐ろしいと考えるのも良いでしょうに、まるでヤケクソで遊んでいるような気がします。

怖くないのか、畏れという感覚はないのだろうか。

僕がそう感じた物でした。

【日本は一回ダメになった方が良いのかもしれない。もはや昔の日本の続きではない】
別に、死んだ方が良い、といっているわけではないのです。
私たちはとことん思い知った方が良いと思うのです。そして、また原点に立ち戻り、人間として、日本人としてのあり方を考えた方が良いと思うのでした。