日本のモレスキン、そうだ、これでいいじゃないか。


測量野帳です。
実は僕は、MOLESKINE大好きですが、測量野帳も大好きなのです。
最初見たときには、

「え、なんで文具コーナーに売っているんだろう」

と不思議に思ったものですが、今では逆に文具コーナーにこれがないと落ちつきませんw。

日本には優秀な文具が多く本当に恵まれている環境だと思います、が、それは僕は最近、ペンとかそういった「書く」ものだけじゃないかな、って思うようになっています。
「書かれる側」のノートに至っては、紙質にこだわりすぎたものが多く、はっきり言って、良いものがない。
いや、あるんですよ。
「ノートは学生が使うもの」
という前提で見れば。

問題はそこなんです。シックな、フォーマルなノートというのは本当に数える程度しかない。紙質は抜群に良くて、さらにもう他の海外のメーカーでは太刀打ちできないくらいの歴史があり、世界一の品質がある、のにも関わらず、出回っているノートのほとんどは、大きくて、表紙がやわで、学生が使うようなノートばかりです。
もっとばっさり言えば、

「せっかく良い紙を作っているのに、それを束ねただけ」

のものが多くて、じゃあ、MOLESKINEみたいないいものを探そうとすると、途端に選択肢がなくなります。
確かにあります、メモ帳。塩ビのカバー、黒色で、強い色目で、細かい横線が引かれたノート。よく、「メモ帳」という形で販売しているのを目にします。
安くて、コスパよさそうなものです。

はっきり言いますが、あれではMOLESKINEの対抗にもなれませんし、そもそもジャンルが違いすぎて比較対象にならない。

ださい。
日本のノートは、ださいんです。
かっこ悪い。確かに、中身が大事でしょ、というのはわかりますが、なんで、どっちも両立できないのかなぁ、と思うのです。
ビジネスの場に、学生が使うようなノートを持っていくことはちょっと憚られます。だったらノートカバーを、というのはわかるのですが、なんでカバーつけないと使えないの?、と思うのです。
なぜならば、MOLESKINEを始め、海外のノートはそのまま持っていってもなんら支障がないのです。どうして日本のメーカーはそれができないのでしょうか。
確かに、カバーみたいな付加的なものをつければ使い物になるのかもしれません、でも逆に言えば、そこまでしないと使えないのでしょう。

僕が日本のノートに強い不満を抱く一つが、表紙です。
なんで、普通の紙なのよ。(--#)
よくてちょっと厚紙。
保存性がないじゃないか、と思うのです。表紙は一番触るし、消耗する箇所なのに作りが凄く甘いし、重要視されていない。これは本当にダメだと思います。紙の束にしている一番の原因がこれです。

リング一式。
リングノートばっかり。
綴ノートは確かにありますが、なんか、少しずつ綴じているものを束ねただけの、なんというか、創意工夫がないというか、適当というか、一つの完成されたものじゃない寄せ集めみたいなもの。
確かに大量に書くことはできるかもしれませんが、一つの完成された本、というにはあまりにほど遠い哀しさ。

結局のところ、日本のノートの問題点は、

「紙質にこだわり過ぎて、紙の束になっている」

「作り手の作りやすいように作られていて、持ち手の持つ喜びを無視している」

というところです。

ネットを見ていて少し気がつきましたが、日本人 MOLESKINE使いは、機会があれば、国産でMOLESKINEに匹敵するような完成度の高いものがあれば乗り換えたいと思う人が多いようです。そこを勘違いしているのが、無印良品。MOLESKINEのマネをすればいいってものじゃないんですよ。だったら、ダイスキンで十分なのです
(ダイスキンとはダイソーのMOLESKINE風ノートです。素晴らしい出来です)



ダイスキン(DAISKINE)
びっくりするほどの出来。MOLESKINEと勘違いしそう。


ダイスキンはゴムの引っ張り強度が強く、パチンと強く綴じることができます。ダイスキンとMOLESKINEの決定的違いは、表紙の強度と中身のデザインにあります。
表紙の強度の違いは決定的に違うので、手帳を落下させたりするとダイスキンは表紙のコーティングが剥がれて中の台紙の白い部分がのぞいたりします。

本当ならば、このダイスキンを、日本のMOLESKINEと称したいのですが、価格帯が全く違うのと、ブランドイメージ、それから歴史、また中の紙の罫線の状態など考えると

「MOLESKINEに近い、とても優秀な百円ノート」

と言うしかありません。
決してけなしているのではなく、MOLESKINEではなく、DAISKINEというノートですよ、ということなのです。

だったら、MOLESKINEの代用として耐えうる日本のノートはなにか、という答えは、やっぱり、「測量野帳」ではないでしょうか。


固い表紙、フィールドワークにも耐えうる質、ちゃんとした紙質、素晴らしい考え抜かれたサイズ、そしてその歴史。

僕は自信を持って、

「日本のMOLESKINEは測量野帳です」

と言えます。


測量野帳の素晴らしさや歴史、その他もろもろは、他のサイトや公式サイトに譲ることにします。



測量野帳はページ数は少ないですが、ご覧のように、しっかりとした表紙で多少の使用ではびくともしません。
また、塩ビの適当なカバーがなく、それ一個で完結しているのが素晴らしいですね。


販売元はコクヨさんです。公式サイトを見れば、戦後すぐからの長い歴史が有るノートだとわかります。



僕は自分ノートには、家紋スタンプ(自分の家紋とは少し違うが、近いものでこれしかなかったので)を金のインクで押してあります。

もちろん、横使いですw

この測量野帳を使っていて、少し気がついたことがあります。
シールを貼っていたのですが、それをはがしたくて、エタノール(アルコール)を使用しました。ぬぐってみたら…ティッシュが緑色ではないですか、

「しまったー」

と思ったのですが、測量野帳の表紙は揮発性のものでぬぐってはいけません。
色落ちをしてしまいます。



でも、さすがだな、と思ったのは、それだけぬぐっても、そんなに目立つほどおかしくなっていないことです。作りがしっかりしているから出来る芸当だと思うのです。

MOLESKINEがもし入手できなくなったら、迷わず測量野帳を使います。
今でもサブノート、メタノートとして測量野帳を使用していますがw。

ぜひ、使ったことがない方、手に取ったことがない方、お試しで購入してみてください。
MOLESKINEほど高くはありません。その額、200円程度です。

日本のMOLESKINEは測量野帳。