さようなら、iPhone。
親愛なる、ティム・クックCEO 様
こんにちは、ティム様。
僕はiPhoneとappleが大好きな日本人です。
一昨日、僕はiPhoneに決別しました。
残念ながら貴方はappleのCEOにはふさわしくないように思います。
貴方は確かにお金儲けの才能はあります、appleの時価総額をみればそれは歴然としていますし、亡きジョブズ氏よりも金に関しては才能があると思います。
しかし、appleは多くの人にとってそうであったように、ちょっと特別でした。
新しい考え方、デザイン、そして今の世界を見れば、過去にそうであったことは否定のしようがないと思います。
そんな特別な会社を貴方は、ただの金儲けのする会社に変えてしまいました。きっと亡くなったジョブズ氏はこんなはずではなかったとなげていることでしょう。
撓わに実った果実を、貴方はただもいで周りに高値で売りつけたのです。そうです、金の卵を産むガチョウの腹を割いただけなのです。だから、そのストックしていた金の卵とガチョウの肉を売りさばけば、それはそれは高値で売れたでしょう。
しかし、これからどうするのですか?
貴方はしてはいけないことをし続けました。
はっきりと断言しますが、株主たちが目覚めたとき、貴方はきっとアップルを追放されるでしょう。それができない株主たちならば、残念ながら、10年後くらいにはアップルは沈没しかける凋落の企業となるでしょう。
貴方の才能は、アップルの会社にはふさわしくなかったのです。
貴方はきっと金融の会社ではすばらしい成果を上げ、銀行家からは賞賛されるでしょう。
しかし、アップルはそういう企業なのでしょうか。
Macはもはやデザインの最先端ではありません。
iPhoneにいたっては、Androidの後追いになっています。
貴方は何一つ、イノベーションを起こしてはいません。
熱烈なアップルファンたちは気が付きつつあります。
貴方は、ただ、ジョブズ氏の遺産を切り売りし、うまく広告をして、そして法外な高値を付加価値のようにして、消費者に売りつけたのです。
だから、アップルは時価総額がとんでもないことになっています。
貴方の手腕は確かに素晴らしい、だけど、それはアップルの歴史からみて愚劣な策とえます。なぜならば、貴方はアップルの文化をぶっ壊し、精神を叩き潰し、ただの金儲けの道具にしてしまったからです。
そして、貴方はやってはいけないことをしました。
それは消費者を裏切ったのです。
最近のバッテリーの問題、つまり、iPhoneの速度についての問題がありましたよね。
これを聞いたときに、僕はiPhoneから決別をする決心をしました。
ほぼ、二年ごとに来るiPhoneの速度低下、これはiOSのためだから仕方がない、とおもっていましたし、バッテリーの話は何を今更という人もいますが、今回はだめです。
本当に酷い。
貴方はアップルの、消費者たちの、アップルというブランドへの信頼の上であぐらをかいたのです。
新しいイノベーションもなく、だんだんiOSの進化もどこか退化していく中、手にするiPhoneをわざわざ高いお金を出して更新していく理由はなんでしょうか。
それは快適さです。
まさに、バッテリーと速度の問題です。
貴方はユーザーの体験を損なわないために、劣化したバッテリーの場合は速度を落とすのであって、決してそれ以外の意図はないようなことを言いましたが、それは本当ではありませんね。
貴方は、ユーザーに古いiPhoneを使い続けてほしくなかった上に、できれば新しいiPhoneをたくさんのユーザーに買ってほしかったはずです、それがユーザーにとって仕方がない選択肢に落とし込んでも。
商売人なら、ちらとよぎったはずです。さとい貴方ならば、それがまったくない、ということは実に考えにくい。
貴方はわかっていたんですね、iPhoneはこの先、もう売れなくなっていくだろう、と。
なぜか、それは前述した理由からです。
だから、禁じ手を使った。
しかしながら、それは貴方にとって大変危険な失敗であったと思うのです。
貴方は我が世の春を謳歌しているのかもしれません、しかし、満ちた月は欠けるのがこの世界の原則です。
僕はAndroidを使っていて思いました。
貴方がもし、appleではなく、Android部門の責任者になっていたら、きっとAndroidはすごい進化をしただろう、と。
でも、現実は違いましたね。
今、貴方が手にしてると思っているのは、アップルを信じている株主、開発者、ユーザー、歴史、伝統、考え方、スティーブ・ジョブズ氏の遺産、それらなのです。
貴方の手の中でなくても、花は咲いたのかもしれないものなのです。
貴方がいつCEOを辞めるのかは知りません。
それはもしかしたら近いうちなのかもしれません、それは賢い選択なのでしょう。
でも、貴方がAppleに犯した罪は消えることはないのです。
僕が3GSを手にした日のことをよく覚えています。
本当に嬉しかった。
そして、実際に、様々なことが変わり、人生も変わりました。
でも、今はそのうれしさも、わくわくも全くないのです。
iPhone、君と過ごした日々は本当に楽しかった。
でも、もう、その時なんだ。
また会える日が来るだろう。
さようなら、iPhone。
from Taoist M.