オリオン大戦 〜その始まりを問う旅〜

書かなければ、と思いながらもまた時間が経ってしまって申し訳ないです。

今回はオリオン大戦についてです。
第二弾になりますか。


最近ヘミシンクがうまくいかず、どうしたものか、と悩んでいました。
特にレイキを始めてから、体や心の全体の波動が上がったような感じがし、今までとは感覚が違う、というのが大きな要素でした。
僕は、ヘミシンクをする時は、iPod touchの1st世代を使っています。シンプルで使いやすく、何より、今でも使えるからです。
ただし、イヤホンは一番新しいインナータイプのものを使用しています。
実はふと思い、設定を見直したら、なんとミュージックの設定の中のイコライザですが、これがオンになっている。flatだったと思いますが、あまりかけた覚えがない。
なので、これをオフにしたら、これでもかっていうくらい簡単に前の状態、つまりヘミシンクがうまくできる方向、に行きました。


まずはガイドからアクセスです。
今回は結構なおしゃべりのガイドで、底抜けに明るい感じで、ようやく来たか待っていた、という感情が伝わってきます。

「今回はなににしようか」

「前のオリオン大戦のことからとても気になっているので、実はこの大戦争の発端、それからどういうことだったのか知りたいんです」

「了解。じゃあ、今回も、土星(もしかしたら木星?)にあるスターゲートにいこう。とりあえず、ここからジャンプをするよ」

「え、早い」

そんなことを言っていると、いきなり視界が反転、大きな惑星の一部が見える。

「スターゲートは移動することがあるんだ、今はここだね」

と言われてもよく分からない。
土星特有の輪は見えなかったが、木星のオレンジの彩雲は見えなかった。白っぽい大気が見えたがまだ自分が安定しておらず、視界に自信がない。

「ゲートに入るよ」

視界反転、青い光か渦を巻いていて、まるで光る洗濯機に入っているようだった。
ぐるぐる回る視界が抜けると、見たことあるような場所に。

「以前、ここにきたことがあるよね。オリオン大戦の跡地」

変な形の惑星や、妙に黒い空間など、なるほど前に来たことある場所だ。だけど、前に来た時は移動をしたのだが、一度安全なマークがつくと、そのままそこに直接いけるようになっているのか。向こう側も技術の進歩はあるみたいで面白いと感じた。

「時間移動をするよ。ここに来てから時間移動したほうがいい時もあるんだ」

ガイドの姿は見えないが、誰かとなにか会話しているような感じ。

「時間超えるよ」

「え、どれくらい前ですか?」

「かなり前だね。オリオン大戦の初期だから1万年以上かも。ごめん、地球の時間単位は標準ではないんだよ。私たちはサイクルを使用していて、今回は3サイクル以上前に遡るんだ。私は地球時間に詳しくないからよく分からないんだよ」

へぇと思いながらも、確かに地球の時間を宇宙で基準にするなんてナンセンスなんだろうな、と思いながらいると、今度は空間を縦方向に移動している感覚がある。

「さあ着いたけど、僕たちはここには存在していない。時間は遡っているけど、存在はしていないから影響はないんだ、お互いにね。オリオン大戦自体の記録はあるんだけど、その前の原因となると記録が乏しいんだよ。だから、まず大戦の初期、始まりの時に戻った。見えるかい?」

ガイドに言われて視界を外に向けるようにする。
正面のずっと先に、大きい船がある。なんというか、アシモフの小説の扉絵になっているような無骨な戦艦だとわかる。だが、全体的に黒くてよく分からない。ただ、ここからとても遠いのにすごく大きく見える、ということは、その船自体がとんでもないサイズだということはわかった。船には幾つか巨大な窓があるらしく、そこから光が漏れていて、中に人がいる、ということはわかった。

「オリオン大戦には中心地があるんだ。君たち人類の発音でいうと、ネルセポリウス、というか、ネルセリウスエウスという発音になるのか」

それを聞いていた僕は、なんか古代ギリシアとかのアクロポリスみたいなだな、と思ったら、

「君は今、古代ギリシアの名前を思い浮かべているみたいだけど、まったく無関係ではないと考えるよ。それはこの大戦で転生した人が名前を覚えていたんだろうね」

うっかりしていたけど、自分たちはテレパスで会話をしているので(そもそも肉体の声帯がないのでそうするしかない)、言葉だけでなく考えも伝わることがあることを忘れていた、と反省をしていた。

「ちょっと待ってメモします。とても複雑な名前で覚えれません」

と言い残し、起き上がってメモをする。暗い中なので、ペンを探すのに戸惑い、ようやくメモをして元に戻る。

ガイドが怒っているのがわかる。

「今度からメモを取る時にはいきなり音を外さないように。遠いところにいるのだから、こういうことは危険だということを自覚してくれ」

「すいません」

確かに起き上がりは、かなりボーっとしているので、なんだろうとは思っていたが。

「よし安定したから、続きをしよう。あの巨大な船に王家がある。というか、船が王家なのだよ。ただ、人類がいう王様、とは随分違う関係でね。同じように考えてもらってはいけないんだ。非常に説明が難しい」

「あの船はとても大きいですよね。僕の感覚が間違いでなければ、星ぐらいあると思いますが」

ガイドが笑ったように感じた。

「大きい?。そうだな、かなり大きいなぁ。星ぐらいというより、星以上だよ。あの船の動力源がなにかわかるかい?」

「え、原子炉みたいなものですか、核融合炉?」

ガイドからは今度は落胆というか、悲哀が伝わってきた。

「恒星だよ。あの船は中に丸ごと恒星を抱え込んでいるんだ。しかも人工合成された恒星じゃない、天然の恒星、しかもまあまあ大きなものだよ、それを抱え込んでいる。恒星炉といえばわかるかな」

僕はかなり驚いた。

「恒星って、太陽自体を炉にしているんですか?!」

「その通りだよ、あの船は、『かなりでかい』。それは恒星をエネルギー源にしている恒星炉としているからなんだ。この恒星炉は確かにすごいエネルギーがあるんだが、自然をこのように扱っては絶対にいけないんだ。オリオン大戦では、数々のタブーが破られてきた。その中でも、この恒星炉は最も重いうちの一つでもある。君たちは絶対にしてはいけないよ」

「そんな、ダイソンの天球って考え方があるのに、これはそれ以上にひどい使い方をしている」

「戦争をするため、王家の家を動かすためだけに恒星を、太陽を奪って使っているんだ。こんな巨大なエネルギーを使って維持しなければいけないものは、そんなにないはずなのに。オリオン大戦が最悪の戦争だった理由の一つなんだ」

とても悲しい感情が伝わってくる。

「これを少し見て欲しい」

目の前にスクリーンが開いたように見えて、そこに大きな船が半分口を開けるような形で太陽の前にいる。ただ、異様なのは、太陽よりもその船が少し大きいこと。とんでもないサイズだとわかるが、よくみれば、真っ黒なその船は先ほどの王家の船と呼ばれていたものだ。

「これから太陽を飲み込む」

とガイドがいうと、まるで船が太陽を無理やり飲み込むように、蛇が卵を飲み込むような形で恒星が船の中に飲み込まれている。それもゆっくりと。

「あの船の素材は君たちの技術ではまだ作れないものでできている。地球で作れるかはまだわからないものだ」

完全に恒星が飲み込まれる。船が調整のために止まっているが、やがて動き出してその場から去っていく。太陽があった場所はなにか空間みたいなものがうずを巻いている。白い煙みたいなものが渦に飲み込まれていくが、ブラックホールではない。あるはずのものがなくなり、あたりが一気に暗くなり、空間が異様なねじれを起こしているのがわかる。

「太陽だけでないんだ、この星系が死んだ日だよ」

その場から急速の遠のいてね「俯瞰」している状態になった。
太陽を中心に回っていた惑星が崩壊をしたり、あらぬ方向にはじき出されている。

「あの太陽に関わる全てのものが死んだんだ。してはいけないことをしたんだ、彼らは」

深い悲しみが伝わる。

「今日はここまでにしよう。毎日大変だけど、頑張りなさい」

そう言って、またスターゲートの模様、そして惑星の一部、目が覚めた。


とても悲しい、そんな気持ちでいっぱいになり、僕はイヤホンを外したのだった。


P.S.当日追記。


ガイドと話しをした中で、書いている最中では思い出せなかったものなどを記載をします。

オリオン大戦について色々聞きました。

「オリオン大戦では大変多くの星系が巻き込まれた、と聞いています」

と僕が尋ねると、

「君はオリオン大戦では人間だけが参加したと思っているのかい?」

「いいえ。でも現在の地球では、人間は一種類ということになっているので、よくわかりません」

ガイドは少し笑うような感じで言った。

「地球では今では人間だけ、と表立っているものな。オリオン大戦ではとても多くの種族が参加したんだ。例えば、両生類人類みたいなものもいた。君たちが考える、二足歩行の人類もいれば、両生類のように4本足、という種族もいる。こういうものだ」

と横を向くと、ピンク色の皮膚、粘膜に覆われているような、ちょっと気味が悪い感じの人間みたいものがいる。顔はどら焼きみたいな形をしていて(例えようがない)、毛はなく、歯もなく、なんとなくピンク色の魚類みたいな顔をしていた。

「今でもこの種族はいるんだがね。ちょっとびっくりしているようだね」

「びっくりしますよ」

「そうだろうねぇ。…ちょっと待ってくれ、他のガイドから連絡事項かあるようだ」

しばらく巨大な船を遠巻きに見ている。

「…お待たせをした。君は老化について情報を受け取っているようだな」

「ああ、えーと、ヘミシンクがうまくいっていない時に受け取ったメッセージですが、老化は実は病気の一種、ということですか?」

「その通りだ。実は生物は基本的に老化をしない。地球の生物はかなり特殊だといえるだろう。私たちが考える老化、とは大きく異なり、君たちが生物としての老化、は非常に珍しい現象と言える」

「ええー!!、じゃあ、あのメッセージは本当に」

「少なくとも私たちの世界では、だが。死ぬことはある。大きな事故による体の不可逆的な大きな欠損などは助からないこともある。だが、基本的に老化、というのは考えれない。
 あの王家の船に乗っているいわゆる王様(ここでは帝王という意味合いもあり、もっと王というものより上の感覚の言葉があったが、日本語にそれがないので、書けない)は生まれてから体の欠損が一度もなく、成長後は安定して存在をしている。もう数千年以上、記録が曖昧なところがあるのでわからないが、1万という時間を生きているだろうね、地球時間でだが。少なくとも1サイクルは生きている」

まったく想像つかないが、ものすごい長い時間生きているんだろうな、というのはわかる。

「基本的に不死体なのですか?」

「そうとも言えるのがほとんどだね。問題は世界のどの層で存在を固定するか、によるみたいだが。私だって君たちから見れば、死んでいる、ということなのだろうが、私たちは生きた記憶はあるが、死んだ記憶はまったくない」

概念的な問題なのか、と思いながらもちょっと理解に苦しむ。

「いずれにせよ、わかるようになる。しかし、死なないということは、逆に自分を過剰に保護してしまいがちなんだ。それが極端に偏ったのはあの王家の王だよ。彼、というか、もう記録でしかわからないのだが、非常に組織立って自分の肉体を守ることに固執しているんだ。この戦争の発端もそこにあるのだがね」


という会話をしたことを追記しておきます。